2006年01月16日

ナショナルカラー

五輪の時期になると入場行進のユニフォームの話題が出てくるたびに思うこと。

そういえばシドニーの時は、あるデザイナーさんに依頼し、カラフルなユニフォームが作られたのだが、非難の嵐だったと記憶している。
ユニフォームの批判などが大会のたびに起こるのだが、デザインなどの前に、あきらかな原因があると思っているのだが、それを指摘する人は少ない。

「日本には、応援の一体感をつくるナショナルカラーがない」

わかりやすいので、2つのフットボールの国の代表のユニフォームを例にとる。
ラグビーの旧5カ国対抗のイギリス4協会、フランス、イタリアのラグビーのユニフォームとサッカーのユニフォームを比べると一目瞭然。

同じ色なのである。

イングランド=白、ウェールズ=赤、スコットランド=濃紺(黒に近い)、アイルランド=緑、フランス=青。
ウェールズはレッドドラゴンとも呼ばれた。
アルゼンチンも同様に、水色と白の縞模様。
基本的に国旗の色を採用しているので、たとえそれが違う競技であろうが変わらないのである。

さて日本。
国旗について賛否両論があるとおり、国旗をそのままユニフォームとして採用するということをしない。おそらくこれが原因で統一されたユニフォームではなくなっているのだと思う。
しかしながらサッカーが青で、ラグビーが赤と白の横縞(桜のジャージ)、バレーは黒という風に色が違っていてはなかなか応援にも熱が入らないのではないだろうか。

五輪などは複数の競技が存在するので、同じ色で統一すれば競技が違えど、サポートを演出できると思う。色というファクターで、他の競技を応援し知ってもらうというのこともスポーツ界にとってはメリットが多いことだとも思うのだが…。

決して国旗の色ではなくてもいいと思う。
その例をひとつあげておく。

ニュージーランドのラグビー、オールブラックスは、ライバルのオーストラリアのワラビーズを迎え撃つため、その恐れられている『黒』を前面に押し出すため、来場予定者に向けて、黒の衣服を着用するよう徹底した。
会場を埋め尽くした黒は、相手チームへの圧迫感を与え、ホームゲームの優位性を増長させ、この試合に快勝した。

また五輪の時期になると思うのだ。開会式の入場の衣装のデザインを論議する前に、まず自分の国の選手を高揚させる、また応援する人たちを熱くさせる、そんなナショナルカラーの確立のほうが重要なのではないかと…。


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Posted by scrumhalf at 02:32│Comments(0)スポーツ全般


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