2009年08月14日
セブンスラグビー
まあ、山雅は明日からが本番みたいなもんですから、今日は別の話。
2016年のオリンピック追加競技の候補に7人制ラグビーとゴルフが選ばれた。
朝日新聞に詳細な投票経過が載っていたが、最初からセブンスは得票を集めていた。
10年以上も前から7人制(もしくは10人制)のラグビーがオリンピックの競技になるかもという話は何でも出ていた。
ここまで至ったのはセブンスラグビーに絞ったことが採用に大きく前進した。
正式に採用になった場合にセブンスW杯は廃止。五輪を頂点に動きだすという。
セブンスは1試合が30分程度とテレビ放送に向いている。
また、15人制と違い新興国でも成績を残しやすいため、より世界的な参加を促すことができるかもしれない。
変わってくる点は代表の国籍の扱い。
15人制では居住規定を満たせば外国出身選手でも代表になれるが、五輪ではそうはいかないはず。
オリンピックのカレンダーに合わせるとすれば2012年を一つの区切りとして、セブンスの仕組みが大きく変わるはず。
オリンピックに向けての変更も注目だが、ルールがわかりにくいという人が多い15人制とは7人制はわかりやすいので、これを機会に興味を持ってくれる人が増えることを願いたいものです。
2016年のオリンピック追加競技の候補に7人制ラグビーとゴルフが選ばれた。
朝日新聞に詳細な投票経過が載っていたが、最初からセブンスは得票を集めていた。
10年以上も前から7人制(もしくは10人制)のラグビーがオリンピックの競技になるかもという話は何でも出ていた。
ここまで至ったのはセブンスラグビーに絞ったことが採用に大きく前進した。
正式に採用になった場合にセブンスW杯は廃止。五輪を頂点に動きだすという。
セブンスは1試合が30分程度とテレビ放送に向いている。
また、15人制と違い新興国でも成績を残しやすいため、より世界的な参加を促すことができるかもしれない。
変わってくる点は代表の国籍の扱い。
15人制では居住規定を満たせば外国出身選手でも代表になれるが、五輪ではそうはいかないはず。
オリンピックのカレンダーに合わせるとすれば2012年を一つの区切りとして、セブンスの仕組みが大きく変わるはず。
オリンピックに向けての変更も注目だが、ルールがわかりにくいという人が多い15人制とは7人制はわかりやすいので、これを機会に興味を持ってくれる人が増えることを願いたいものです。
2009年06月05日
さあ、JWC
いよいよ明日からJunior World Cupが日本各地で開催。
21歳以下と19歳以下の世界大会を統合して、U-20の大会として昨年スタート。
第2回が日本で開催。サッカーで言えばワールドユース(現U-20ワールドカップ)にあたる大会。
IRBジュニアワールドカップ
まず20歳というと日本では大学の2年生。
大学入学して試合経験が乏しい世代。
この世代の底上げはフル代表の強化に直結する。
さらにワールドカップ招致に向けた大会運営も大事になってきそう。
2015年、2019年招致に向けて運営能力を見せたいところ。
世界における位置づけを再確認する大会となりそうだ。
21歳以下と19歳以下の世界大会を統合して、U-20の大会として昨年スタート。
第2回が日本で開催。サッカーで言えばワールドユース(現U-20ワールドカップ)にあたる大会。
IRBジュニアワールドカップ
まず20歳というと日本では大学の2年生。
大学入学して試合経験が乏しい世代。
この世代の底上げはフル代表の強化に直結する。
さらにワールドカップ招致に向けた大会運営も大事になってきそう。
2015年、2019年招致に向けて運営能力を見せたいところ。
世界における位置づけを再確認する大会となりそうだ。
2009年02月15日
陽性反応
クリスチャン・ロアマヌのB検体によるドーピング検査は陽性。これで違反が確定した。
たとえ常習性がなくても、大麻と知らずに友人に吸わされたとしても、状況にかかわらずルール違反をしたと判断される。B検体が陽性になるということはそういうことである。
本人がいかに賢人であろうと、無実を主張しようと、「B検体陽性=違反」としないと基準が曖昧になってしまう。
もう覆らないものなのだ。
伊藤喜剛。
陸上100mで手動時計で追い風参考ながら日本初の9秒台を出したと話題になった。オリンピックでの活躍が期待されていた。
しかし、ドーピング検査で陽性。あらゆる手段で無実を証明しようとしたが、覆らなかった。
今回のケースよりもはっきりと使用を否認しており、現在と当時では検査方法にも不備がある可能性がある。
それでも予備の検体で陽性なら違反なのだ。
あれだけの喧騒に巻き込まれながら、今や堂々と当時の様子を語りアンチドーピング活動に力をいれている。http://www.cramer.co.jp/training/interview_7.html
精神的に強くなければここまでしっかりと振り返ることができないと思う。
話を戻す。
ロアマヌはトップリーグの無期限出場停止。
日本代表歴があるので、この後海外で活躍したとしても代表入りはできない。22歳でテストマッチの機会は永遠に訪れない可能性が高いのである。
しかし違反と確定した以上やむを得ない対応だったと思う。
気になるのはラグビーのプロ契約に関しての不備に関する指摘が続々出てきている。
他の社員選手と違い、契約社員のような立場にあるプロ選手は、時間の使い方が違う。監督なども社員の場合、契約している立場ではあるが、オフザピッチにまでチームポリシーが及ばない。この点が今回の問題で浮き彫りになった。
そしてこのタイミングで三木亮平の契約に関する提訴。
きちんとした統一契約書がなく、各企業(チーム)にまかせっぱなしになっている弊害が出てきている。
Jリーグという見本がありながら、制度をととのえず社会人リーグの組み換えのような形で、しかも当初予定より1年早くスタートしてしまった弊害も出てきている。
いろいろな人がリーグ運営自体の力不足を指摘しているが、契約関係は特に顕著なのかもしれない。
そして東芝の出場辞退には賛否両論。
しかしやはり社会人にまで連帯責任はどうかと思ってしまう。
東芝として活動していない時間帯の出来事。さすがに今シーズン二人目の違反者で賛成論が多い気はするが、他の選手には罪はない。あるとすれば連れてきた編成責任者になるはず。
貴重な経験を、観客がラグビーに触れる機会を逸してしまうのは、いかにも惜しい。
たとえ常習性がなくても、大麻と知らずに友人に吸わされたとしても、状況にかかわらずルール違反をしたと判断される。B検体が陽性になるということはそういうことである。
本人がいかに賢人であろうと、無実を主張しようと、「B検体陽性=違反」としないと基準が曖昧になってしまう。
もう覆らないものなのだ。
伊藤喜剛。
陸上100mで手動時計で追い風参考ながら日本初の9秒台を出したと話題になった。オリンピックでの活躍が期待されていた。
しかし、ドーピング検査で陽性。あらゆる手段で無実を証明しようとしたが、覆らなかった。
今回のケースよりもはっきりと使用を否認しており、現在と当時では検査方法にも不備がある可能性がある。
それでも予備の検体で陽性なら違反なのだ。
あれだけの喧騒に巻き込まれながら、今や堂々と当時の様子を語りアンチドーピング活動に力をいれている。http://www.cramer.co.jp/training/interview_7.html
精神的に強くなければここまでしっかりと振り返ることができないと思う。
話を戻す。
ロアマヌはトップリーグの無期限出場停止。
日本代表歴があるので、この後海外で活躍したとしても代表入りはできない。22歳でテストマッチの機会は永遠に訪れない可能性が高いのである。
しかし違反と確定した以上やむを得ない対応だったと思う。
気になるのはラグビーのプロ契約に関しての不備に関する指摘が続々出てきている。
他の社員選手と違い、契約社員のような立場にあるプロ選手は、時間の使い方が違う。監督なども社員の場合、契約している立場ではあるが、オフザピッチにまでチームポリシーが及ばない。この点が今回の問題で浮き彫りになった。
そしてこのタイミングで三木亮平の契約に関する提訴。
きちんとした統一契約書がなく、各企業(チーム)にまかせっぱなしになっている弊害が出てきている。
Jリーグという見本がありながら、制度をととのえず社会人リーグの組み換えのような形で、しかも当初予定より1年早くスタートしてしまった弊害も出てきている。
いろいろな人がリーグ運営自体の力不足を指摘しているが、契約関係は特に顕著なのかもしれない。
そして東芝の出場辞退には賛否両論。
しかしやはり社会人にまで連帯責任はどうかと思ってしまう。
東芝として活動していない時間帯の出来事。さすがに今シーズン二人目の違反者で賛成論が多い気はするが、他の選手には罪はない。あるとすれば連れてきた編成責任者になるはず。
貴重な経験を、観客がラグビーに触れる機会を逸してしまうのは、いかにも惜しい。
2009年01月04日
茗渓学園に思う
遅れましたが、明けましておめでとうございます。
あまり更新できていませんね。反省。
正月のスポーツでどうしても触れたくなったのが、高校ラグビー茗渓学園(出身)だった。
二年連続でしかも同じ佐賀工業相手に同点。
そして抽選で二年連続でトーナメントを去る。
たまたま移動時間のために読もうと買った本が「ラグビー大魂(DAI HEART)」。
その中にも引き分け制度について触れている。
引き分けはノックアウトのトーナメントにはあわないという趣旨で。
やはり茗渓学園の状況を見ると改善してほしいと思ってしまう。
高校サッカーの延長なしの即PKでも思うのだが、W杯などの世界最高峰で行われている勝者決定方法が、なぜ高校レベルで適用されないのかわからない。
日程の都合などはあるのだろうが、延長くらいは出来ないものかなと考えてしまう。
確かに次の試合に影響がでるかもしれないが、それを気にするなら最初からトーナメント方式自体から直さないといけなくなる。
プレイヤーもファンも納得できる方式にしてほしいなと思う。
実は茗渓学園を書きたくなった理由はもう一つある。
大学の同じ専攻の後輩に茗渓学園の出身者がいた。
それを知ってぶつけた質問は「自由な校風だった?」。
茗渓学園のラグビーはパスをつなぎ、選手の発想を生かした創造性豊かなラグビーと言われることが多い。
そのイメージから上の質問をぶつけた。
答えは Yes だった。
チームカラーとは、その地域や所属、ひいては国民性といったものが反映されるのだと思う。
茗渓学園しかり、サッカー日本代表しかり。
それは戦術のいい悪いではなくて、そのチームの特徴として評価されていいと思う。
逆に地域性を考慮して、一つのコンセプトを明確にしてチーム作りを行っていくというのも面白いかもしれない。
結果と共通した選考のもと、同じベクトルを向けて進んでいくことができるのだから。
茗渓学園の二年連続の悲劇の報と同時に、そんなことを改めて考えていた正月休みだった。
あまり更新できていませんね。反省。
正月のスポーツでどうしても触れたくなったのが、高校ラグビー茗渓学園(出身)だった。
二年連続でしかも同じ佐賀工業相手に同点。
そして抽選で二年連続でトーナメントを去る。
たまたま移動時間のために読もうと買った本が「ラグビー大魂(DAI HEART)」。
その中にも引き分け制度について触れている。
引き分けはノックアウトのトーナメントにはあわないという趣旨で。
やはり茗渓学園の状況を見ると改善してほしいと思ってしまう。
高校サッカーの延長なしの即PKでも思うのだが、W杯などの世界最高峰で行われている勝者決定方法が、なぜ高校レベルで適用されないのかわからない。
日程の都合などはあるのだろうが、延長くらいは出来ないものかなと考えてしまう。
確かに次の試合に影響がでるかもしれないが、それを気にするなら最初からトーナメント方式自体から直さないといけなくなる。
プレイヤーもファンも納得できる方式にしてほしいなと思う。
実は茗渓学園を書きたくなった理由はもう一つある。
大学の同じ専攻の後輩に茗渓学園の出身者がいた。
それを知ってぶつけた質問は「自由な校風だった?」。
茗渓学園のラグビーはパスをつなぎ、選手の発想を生かした創造性豊かなラグビーと言われることが多い。
そのイメージから上の質問をぶつけた。
答えは Yes だった。
チームカラーとは、その地域や所属、ひいては国民性といったものが反映されるのだと思う。
茗渓学園しかり、サッカー日本代表しかり。
それは戦術のいい悪いではなくて、そのチームの特徴として評価されていいと思う。
逆に地域性を考慮して、一つのコンセプトを明確にしてチーム作りを行っていくというのも面白いかもしれない。
結果と共通した選考のもと、同じベクトルを向けて進んでいくことができるのだから。
茗渓学園の二年連続の悲劇の報と同時に、そんなことを改めて考えていた正月休みだった。
2008年12月09日
モチベーション
モチベーションの差とは恐ろしい。
特に失うものが何もないチームはやりづらい。
明治は大学選手権出場も逃し、四年生最後の公式戦となった。
ラストゲームという舞台に、伝統の早明戦。
両校には早明戦にあこがれて入学した生徒もたくさんいるはず。
特にここ最近早稲田に水をあけられていた明治には、早稲田よりも早明戦に強い思いを持っている人が多かったのかもしれない。
一方の早稲田はこの後に大学選手権が控えている。
しかも前日に帝京大が対抗戦の優勝を決めていたため、優勝と言うモチベーションがなくなっていた。
さらに最近の早稲田には早明戦よりも全国大会や日本選手権に見据えた選手が多いだろう。
そんな差が出たのかもしれない。
NHKの解説の浜本さんは「明治はよく走れている」と何度も言っていたが、モチベーションの差が運動量に表れたのではないかと思う。
ハンドリングエラーの多かった早稲田にも助けられて、9年ぶりの早明戦勝利となった。
惜しむらくは明治の荒いプレーが多かったこと。
ハイタックルが2本に密集でのSHへの早い飛び出しなど、いくつかイエローが出るかと思ったシーンがあった。早稲田にもきついハイタックルがあったが、複数回あったことを考えると明治のほうが罪が重いように感じた。
やはり早明戦は何かがある。やっぱり対抗戦は目が離せない。
2008年 関東大学対抗戦Aグループ 第14節
明治大学 24-22 早稲田大学
2008.12.7 at National Stadium(25,710人)
特に失うものが何もないチームはやりづらい。
明治は大学選手権出場も逃し、四年生最後の公式戦となった。
ラストゲームという舞台に、伝統の早明戦。
両校には早明戦にあこがれて入学した生徒もたくさんいるはず。
特にここ最近早稲田に水をあけられていた明治には、早稲田よりも早明戦に強い思いを持っている人が多かったのかもしれない。
一方の早稲田はこの後に大学選手権が控えている。
しかも前日に帝京大が対抗戦の優勝を決めていたため、優勝と言うモチベーションがなくなっていた。
さらに最近の早稲田には早明戦よりも全国大会や日本選手権に見据えた選手が多いだろう。
そんな差が出たのかもしれない。
NHKの解説の浜本さんは「明治はよく走れている」と何度も言っていたが、モチベーションの差が運動量に表れたのではないかと思う。
ハンドリングエラーの多かった早稲田にも助けられて、9年ぶりの早明戦勝利となった。
惜しむらくは明治の荒いプレーが多かったこと。
ハイタックルが2本に密集でのSHへの早い飛び出しなど、いくつかイエローが出るかと思ったシーンがあった。早稲田にもきついハイタックルがあったが、複数回あったことを考えると明治のほうが罪が重いように感じた。
やはり早明戦は何かがある。やっぱり対抗戦は目が離せない。
2008年 関東大学対抗戦Aグループ 第14節
明治大学 24-22 早稲田大学
2008.12.7 at National Stadium(25,710人)
2003年02月24日
アメフトラグビー('03日本選手権決勝)
日本選手権のNECのプレーを見てて思ったのは、「アメフトのようだ」。
NECのプレーは、アメリカンフットボールのように徐々に陣地を進めてプレーをしているようだった。自陣からはキックで陣地を回復し、相手ボールの時は一メートルでも相手を進ませないことを徹底する。サントリーのようにボールを何度も確保しながら相手のディフェンスを崩す攻撃型のチームに対し、NECのプレーは防御型のチームだ。そして同じ様な対戦となった02年のアメフトのスーパーボウルは、ディフェンスに定評のあるタンパベイ・バッカニアーズが勝利を収めている。
NECにアメフトをイメージした理由はもう一つある。展開ラグビーを志向し早いテンポで攻撃するサントリーは、ゲーム序盤から同じテンポで攻撃を続けていた。最後まで、同じ様に。自陣では陣地の回復を念頭に、相手陣ではFWを中心にという攻撃を徹底していたNECが、たった一度だけテンポを変えたのが逆転をトライを生んだシーンだった。あの時だけは、サントリーも少し戸惑ったはずだと思う。
アメフトの場合はシーズンに1度あるかないかのようなスペシャルプレーを練習する。機会がないかもしれない、残りワンプレーの相手のキックオフでタッチダウンを取らなければ敗北するというようなケース。そうした想定をして練習している。
NECはそんなスペシャルプレーを披露するかのように、今年の日本選手権の決勝で、NECとして初めて決勝で、突然にプレーのスピードをあげた。キックオフのボールを確保したあとに。
ふいに数年前NFLプレーオフで、相手キックオフからデザインされていたであろう平行パスで逆転タッチダウンを勝ち取ったシーンを思いだした。それがNECにアメフトを連想させた理由である。
NECの戦い方が日本代表にフィードバックされることはないだろう。サントリーの目指すラグビーのほうが、ファンの共感も独自性も打ち出せるかもしれない。
しかし今日のNECの戦いは、そんな流れの中忘れかけていたゲームコントロールの重要性を思い出させてくれた。ゲームの展開によってはスピードを落とすことも上げることも必要だということ。準決勝でPGを積み重ねていった戦いも含め、NECのアメフト的な戦いは今の日本チームの中では、少し古くさくて新鮮であった。
NECのプレーは、アメリカンフットボールのように徐々に陣地を進めてプレーをしているようだった。自陣からはキックで陣地を回復し、相手ボールの時は一メートルでも相手を進ませないことを徹底する。サントリーのようにボールを何度も確保しながら相手のディフェンスを崩す攻撃型のチームに対し、NECのプレーは防御型のチームだ。そして同じ様な対戦となった02年のアメフトのスーパーボウルは、ディフェンスに定評のあるタンパベイ・バッカニアーズが勝利を収めている。
NECにアメフトをイメージした理由はもう一つある。展開ラグビーを志向し早いテンポで攻撃するサントリーは、ゲーム序盤から同じテンポで攻撃を続けていた。最後まで、同じ様に。自陣では陣地の回復を念頭に、相手陣ではFWを中心にという攻撃を徹底していたNECが、たった一度だけテンポを変えたのが逆転をトライを生んだシーンだった。あの時だけは、サントリーも少し戸惑ったはずだと思う。
アメフトの場合はシーズンに1度あるかないかのようなスペシャルプレーを練習する。機会がないかもしれない、残りワンプレーの相手のキックオフでタッチダウンを取らなければ敗北するというようなケース。そうした想定をして練習している。
NECはそんなスペシャルプレーを披露するかのように、今年の日本選手権の決勝で、NECとして初めて決勝で、突然にプレーのスピードをあげた。キックオフのボールを確保したあとに。
ふいに数年前NFLプレーオフで、相手キックオフからデザインされていたであろう平行パスで逆転タッチダウンを勝ち取ったシーンを思いだした。それがNECにアメフトを連想させた理由である。
NECの戦い方が日本代表にフィードバックされることはないだろう。サントリーの目指すラグビーのほうが、ファンの共感も独自性も打ち出せるかもしれない。
しかし今日のNECの戦いは、そんな流れの中忘れかけていたゲームコントロールの重要性を思い出させてくれた。ゲームの展開によってはスピードを落とすことも上げることも必要だということ。準決勝でPGを積み重ねていった戦いも含め、NECのアメフト的な戦いは今の日本チームの中では、少し古くさくて新鮮であった。
2002年03月20日
ラグビーにこそクラブチームを
チームスポーツの中で、不況や少子化による影響を最も受けているのが、ラグビーではないかとたまに思う時がある。何せ1チーム15人である。
これだけの人数を必要とするスポーツを、学校や企業などの枠組みの中で活動、維持していくのはかなり大変である。
だからこそ、ラグビーにこそクラブチームを。
それにはまず、協会から動いてもらわなければならないと思う。現行の学校単位、企業単位での参加しか認められない状況では、ますますプレーの機会が減ってしまう。現状では出場校が2桁にも満たない高校都道府県予選が数多く存在し、15人制から10人制の大会参加に変更せざるをえない高校もたくさんある。こうした現状では、学校単位以外のチームの参加を認めないと底辺層のプレー機会はどんどん減っていく。
釜石を特例として東日本のリーグへの参加が決まったが、個人的にはこれを契機にクラブチームのリーグ参加を認めても良かった気がする。廃部や休部となったチームの選手もプレーを与えられるし、教員をやりながらプレーを続ける梶原宏之のような選手も、トップレベルの大会に参加することができる。
出来るだけたくさんプレーできる機会を、出来るだけたくさんの人に、出来るだけ多様な形で提供することが今のラグビーには必要だと思う。
サッカーでは全国大会や各年代別代表を経験していないような選手が、代表やトップチームで活躍しているケースがかなり多い。広島の久保は典型的な例で、広島でさえテストを受けている。そういった選手がプレーを続けているなかで、経験や優秀な指導者との出会いによって上達する可能性がある。ラグビーの場合は、大学・社会人と進むにつれ、プレーをやめる傾向が強い。優秀な選手でも社会人に入れなければ、トップレベルの試合の経験を積むことができない。
もし社会人リーグという枠組みを維持するのであれば、日本選手権にクラブチームを参加させるのはどうであろうか。もちろんレベル的に今すぐは無理であろうから、数年後を目処にである。参加チームは社会人3、大学2、クラブ1というのが私案。シードは社会人、大学それぞれの優勝チームとする。この方式実現できればいくつか利点がある。
まず社会人大会がいまより重要度を増すと思う。シードを取るために、また無条件で出場資格を得るため、準決勝からの戦いが面白くなると思う。
さらに3位決定戦ができる。これによって花園、秩父宮の隔年開催が毎年どちらかの試合の開催ができるようになる。神戸製鋼vsトヨタの決勝になれば、秩父宮の予定であっても3位決定戦と入れ替えて花園でやってもよいだろう。秩父宮でこの2チームの決勝をやった時は、違和感を覚えたがこれもなくなる。
いずれにしても、大会の重要度が低くなっている社会人大会の活性化にもつながると思う。
実現に関してはかなり無理な試案であることは承知しているが、日本選手権の改正に限らずクラブチームに対して積極的なオープン化の案があってもいいと思っている。選手の登録条件に関しては以前に比べ、かなり緩和されてきている。テレビ出演の緩和によって、筋肉番付での大畑大介の優勝といった、ラグビー選手の優秀さを示すというようなケースも出てきている。これもオープン化によって得られたものだ。
この緩和をチーム登録に対して広げて欲しいのだ。高校はユースチームを含めた大会にして、同年齢での対外試合を増やし、低年齢での実戦の増加を考える。休部、廃部などによる選手に対しても、再びプレーをする場所を提供するためにも、クラブという選択肢を増やすのも得策だと思う。
伝統があるといって釜石だけを特例とするのではなく、これを機にクラブの大会参加を認めてほしい。
これだけの人数を必要とするスポーツを、学校や企業などの枠組みの中で活動、維持していくのはかなり大変である。
だからこそ、ラグビーにこそクラブチームを。
それにはまず、協会から動いてもらわなければならないと思う。現行の学校単位、企業単位での参加しか認められない状況では、ますますプレーの機会が減ってしまう。現状では出場校が2桁にも満たない高校都道府県予選が数多く存在し、15人制から10人制の大会参加に変更せざるをえない高校もたくさんある。こうした現状では、学校単位以外のチームの参加を認めないと底辺層のプレー機会はどんどん減っていく。
釜石を特例として東日本のリーグへの参加が決まったが、個人的にはこれを契機にクラブチームのリーグ参加を認めても良かった気がする。廃部や休部となったチームの選手もプレーを与えられるし、教員をやりながらプレーを続ける梶原宏之のような選手も、トップレベルの大会に参加することができる。
出来るだけたくさんプレーできる機会を、出来るだけたくさんの人に、出来るだけ多様な形で提供することが今のラグビーには必要だと思う。
サッカーでは全国大会や各年代別代表を経験していないような選手が、代表やトップチームで活躍しているケースがかなり多い。広島の久保は典型的な例で、広島でさえテストを受けている。そういった選手がプレーを続けているなかで、経験や優秀な指導者との出会いによって上達する可能性がある。ラグビーの場合は、大学・社会人と進むにつれ、プレーをやめる傾向が強い。優秀な選手でも社会人に入れなければ、トップレベルの試合の経験を積むことができない。
もし社会人リーグという枠組みを維持するのであれば、日本選手権にクラブチームを参加させるのはどうであろうか。もちろんレベル的に今すぐは無理であろうから、数年後を目処にである。参加チームは社会人3、大学2、クラブ1というのが私案。シードは社会人、大学それぞれの優勝チームとする。この方式実現できればいくつか利点がある。
まず社会人大会がいまより重要度を増すと思う。シードを取るために、また無条件で出場資格を得るため、準決勝からの戦いが面白くなると思う。
さらに3位決定戦ができる。これによって花園、秩父宮の隔年開催が毎年どちらかの試合の開催ができるようになる。神戸製鋼vsトヨタの決勝になれば、秩父宮の予定であっても3位決定戦と入れ替えて花園でやってもよいだろう。秩父宮でこの2チームの決勝をやった時は、違和感を覚えたがこれもなくなる。
いずれにしても、大会の重要度が低くなっている社会人大会の活性化にもつながると思う。
実現に関してはかなり無理な試案であることは承知しているが、日本選手権の改正に限らずクラブチームに対して積極的なオープン化の案があってもいいと思っている。選手の登録条件に関しては以前に比べ、かなり緩和されてきている。テレビ出演の緩和によって、筋肉番付での大畑大介の優勝といった、ラグビー選手の優秀さを示すというようなケースも出てきている。これもオープン化によって得られたものだ。
この緩和をチーム登録に対して広げて欲しいのだ。高校はユースチームを含めた大会にして、同年齢での対外試合を増やし、低年齢での実戦の増加を考える。休部、廃部などによる選手に対しても、再びプレーをする場所を提供するためにも、クラブという選択肢を増やすのも得策だと思う。
伝統があるといって釜石だけを特例とするのではなく、これを機にクラブの大会参加を認めてほしい。