2008年12月01日
杮落とし【アルウィン定点観測 1】
松本に誕生した球技場のスタジアム。
J1開催もできる規格のスタジアムが、松本空港の周辺に広がる信州スカイパーク内に完成した。
その杮落としとなる試合が2001年5月に行われた。
サッカースペシャルウィークと銘打たれた週末には、サンフレッチェ広島対アビスパ福岡が土曜日にナイターで、横浜F・マリノス対安養LGチータースの試合が日曜日に組まれていた。
国際試合、さらに全国的に人気があり城彰二なども所属していた横浜F・マリノスということで、注目度もチケットの売れ行きも日曜日のほうが高かった。
やや曇り空中で行われた真の杮落とし広島対福岡。
広島には当時日本代表に入ったばかりの久保竜彦、さらには後に日本に帰化し日本代表となるトゥーリオ(現・田中マルクス闘莉王)の名前もある。
徐々に怪しくなる空模様同様、試合も低調な感じでスタート。
シーズン途中のブレイクの時期ということもあり、怪我をしたくないという気持ちが働いたのかなかなかチャンスがない試合。
低調な感じでスタートしたこの試合が、かなり盛り上るのだからサッカーはわからない。
要因はいくつかあった。
一つはナイターという状況。アルウィンはナイター向きのスタジアムだった。
スタジアムからは周囲に何も見えないスタジアム。
それがナイターになると、さらにピッチだけが浮かび上がるような感じになる。舞台のステージのようだ。
観客にはピッチ以外の情報は入らない。自然と試合に引き込まれる。
もう一つの要因は、自然と二つに分かれたゴール裏の存在。
ゴール裏の自由席のチケットを購入した地元の人は、必然的にどちらかのゴール裏に陣取ることになる。その陣取ったゴール裏で、それぞれのチームを応援した。
翌日と比較するとわかるのだが、どちらかのチームに一方的にサポーターが入った場合、そのチームが低調だと盛り上りにかけてしまう。
それに比べて、適度に分散した広島対福岡は、会場に対決ムードが作られた。
これらの要素に加えて、リーグ戦と同様の3トップで攻撃的布陣を見せた広島のサッカーが盛り上りに拍車をかける。
久保竜彦、藤本主悦、高橋泰の3トップは適度にポジションチェンジをしながらチャンスをつくり、前半15分に高橋のゴールで先制。アルウィンのファーストゴールスコアラーとなった。前半は広島ペース。
福岡ベンチのピッコリは、選手のテストもしながら公式戦さながらの的確な選手交代を行う。
左サイドからまったく形をつくれなかったが、後半から牛鼻が投入されたことでバランスが改善。
さらに服部浩紀を投入すると、その服部が3分後に同点弾。
まさに采配の妙。
それでもチーム状態では広島が上だったのだろうか、後半30分に山形恭平がオフサイドラインギリギリから抜け出して勝ち越し。これが決勝点となり、試合のマンオブザマッチも獲得した。
ちなみにこの決勝点。メインスタンドで観戦した人から完全なオフサイドだったとの指摘。
数人から証言を得たので、どうやらオフサイドポジションだったらしい。
いかにJリーグを開催できたとしても、県の単位では審判の質が落ちるという悲しい現実も同時に見せつけられた格好となった。
それにしても、大多数の人が翌日に大きな期待を寄せていたが、蓋をあけて見て土曜日の試合がこれほど面白い試合になるとは思っていなかった。
想像以上の好試合で満足度が高かった。
スタジアムの完成度も含め、すばらしい杮落としの試合だった。

第1回サッカースペシャルウィークin松本
サンフレッチェ広島 2-1 アビスパ福岡
2001.5.26 at Alwin(5,838人)
J1開催もできる規格のスタジアムが、松本空港の周辺に広がる信州スカイパーク内に完成した。
その杮落としとなる試合が2001年5月に行われた。
サッカースペシャルウィークと銘打たれた週末には、サンフレッチェ広島対アビスパ福岡が土曜日にナイターで、横浜F・マリノス対安養LGチータースの試合が日曜日に組まれていた。
国際試合、さらに全国的に人気があり城彰二なども所属していた横浜F・マリノスということで、注目度もチケットの売れ行きも日曜日のほうが高かった。
やや曇り空中で行われた真の杮落とし広島対福岡。
広島には当時日本代表に入ったばかりの久保竜彦、さらには後に日本に帰化し日本代表となるトゥーリオ(現・田中マルクス闘莉王)の名前もある。
徐々に怪しくなる空模様同様、試合も低調な感じでスタート。
シーズン途中のブレイクの時期ということもあり、怪我をしたくないという気持ちが働いたのかなかなかチャンスがない試合。
低調な感じでスタートしたこの試合が、かなり盛り上るのだからサッカーはわからない。
要因はいくつかあった。
一つはナイターという状況。アルウィンはナイター向きのスタジアムだった。
スタジアムからは周囲に何も見えないスタジアム。
それがナイターになると、さらにピッチだけが浮かび上がるような感じになる。舞台のステージのようだ。
観客にはピッチ以外の情報は入らない。自然と試合に引き込まれる。
もう一つの要因は、自然と二つに分かれたゴール裏の存在。
ゴール裏の自由席のチケットを購入した地元の人は、必然的にどちらかのゴール裏に陣取ることになる。その陣取ったゴール裏で、それぞれのチームを応援した。
翌日と比較するとわかるのだが、どちらかのチームに一方的にサポーターが入った場合、そのチームが低調だと盛り上りにかけてしまう。
それに比べて、適度に分散した広島対福岡は、会場に対決ムードが作られた。
これらの要素に加えて、リーグ戦と同様の3トップで攻撃的布陣を見せた広島のサッカーが盛り上りに拍車をかける。
久保竜彦、藤本主悦、高橋泰の3トップは適度にポジションチェンジをしながらチャンスをつくり、前半15分に高橋のゴールで先制。アルウィンのファーストゴールスコアラーとなった。前半は広島ペース。
福岡ベンチのピッコリは、選手のテストもしながら公式戦さながらの的確な選手交代を行う。
左サイドからまったく形をつくれなかったが、後半から牛鼻が投入されたことでバランスが改善。
さらに服部浩紀を投入すると、その服部が3分後に同点弾。
まさに采配の妙。
それでもチーム状態では広島が上だったのだろうか、後半30分に山形恭平がオフサイドラインギリギリから抜け出して勝ち越し。これが決勝点となり、試合のマンオブザマッチも獲得した。
ちなみにこの決勝点。メインスタンドで観戦した人から完全なオフサイドだったとの指摘。
数人から証言を得たので、どうやらオフサイドポジションだったらしい。
いかにJリーグを開催できたとしても、県の単位では審判の質が落ちるという悲しい現実も同時に見せつけられた格好となった。
それにしても、大多数の人が翌日に大きな期待を寄せていたが、蓋をあけて見て土曜日の試合がこれほど面白い試合になるとは思っていなかった。
想像以上の好試合で満足度が高かった。
スタジアムの完成度も含め、すばらしい杮落としの試合だった。

第1回サッカースペシャルウィークin松本
サンフレッチェ広島 2-1 アビスパ福岡
2001.5.26 at Alwin(5,838人)
Posted by scrumhalf at 00:31│Comments(0)
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