2009年02月15日

陽性反応

クリスチャン・ロアマヌのB検体によるドーピング検査は陽性。これで違反が確定した。

たとえ常習性がなくても、大麻と知らずに友人に吸わされたとしても、状況にかかわらずルール違反をしたと判断される。B検体が陽性になるということはそういうことである。
本人がいかに賢人であろうと、無実を主張しようと、「B検体陽性=違反」としないと基準が曖昧になってしまう。
もう覆らないものなのだ。

伊藤喜剛。
陸上100mで手動時計で追い風参考ながら日本初の9秒台を出したと話題になった。オリンピックでの活躍が期待されていた。
しかし、ドーピング検査で陽性。あらゆる手段で無実を証明しようとしたが、覆らなかった。
今回のケースよりもはっきりと使用を否認しており、現在と当時では検査方法にも不備がある可能性がある。
それでも予備の検体で陽性なら違反なのだ。

あれだけの喧騒に巻き込まれながら、今や堂々と当時の様子を語りアンチドーピング活動に力をいれている。http://www.cramer.co.jp/training/interview_7.html
精神的に強くなければここまでしっかりと振り返ることができないと思う。

話を戻す。
ロアマヌはトップリーグの無期限出場停止。
日本代表歴があるので、この後海外で活躍したとしても代表入りはできない。22歳でテストマッチの機会は永遠に訪れない可能性が高いのである。
しかし違反と確定した以上やむを得ない対応だったと思う。

気になるのはラグビーのプロ契約に関しての不備に関する指摘が続々出てきている。
他の社員選手と違い、契約社員のような立場にあるプロ選手は、時間の使い方が違う。監督なども社員の場合、契約している立場ではあるが、オフザピッチにまでチームポリシーが及ばない。この点が今回の問題で浮き彫りになった。

そしてこのタイミングで三木亮平の契約に関する提訴。
きちんとした統一契約書がなく、各企業(チーム)にまかせっぱなしになっている弊害が出てきている。
Jリーグという見本がありながら、制度をととのえず社会人リーグの組み換えのような形で、しかも当初予定より1年早くスタートしてしまった弊害も出てきている。
いろいろな人がリーグ運営自体の力不足を指摘しているが、契約関係は特に顕著なのかもしれない。

そして東芝の出場辞退には賛否両論。
しかしやはり社会人にまで連帯責任はどうかと思ってしまう。
東芝として活動していない時間帯の出来事。さすがに今シーズン二人目の違反者で賛成論が多い気はするが、他の選手には罪はない。あるとすれば連れてきた編成責任者になるはず。
貴重な経験を、観客がラグビーに触れる機会を逸してしまうのは、いかにも惜しい。


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Posted by scrumhalf at 00:44│Comments(0)ラグビー


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