2010年06月24日

東野圭吾

ドラマ「新参者」好調だったらしい。
原作者は東野圭吾。
いまや有名作家だが、直木賞候補に何度もなりながら受賞を逃しブレイクしきれない印象が強かった。
昔から読んでいる私にはあまり関係ないのだが。

さまざまなジャンルの作品を書く器用な作家だが、個人的には青春小説に傑作が多く、東野初心者は青春小説に分類されそうな『宿命』『放課後』『魔球』あたりから読むのがおすすめ。

(◎…オススメ  ○…良作  △…作家、ジャンルが好みならアリ  ×…イマイチ)

宿命 (講談社文庫)宿命 (講談社文庫)
(1993/07)
東野 圭吾

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宿命 ◎
主人公とそのライバルだった男。この二人の間に漂う「宿命」を描く作品。
最後の最後まで二人をめぐる物語の切なさと運命が気になる。
こうしたストーリーを小説の最初から丁寧に描いて、最後の最後に感動を呼ぶところは東野圭吾らしい。
個人的には一番の作品。
↓映像化作品
東野圭吾『宿命』



天使の耳 (講談社文庫)天使の耳 (講談社文庫)
(1995/07)
東野 圭吾

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天使の耳 ◎
単行本時のタイトルは『交通警察の夜』。
その中の『天使の耳』を読んだ時の衝撃はすごかった。後半部分の展開はすごい。あんまり書けないのが悲しい。
『通りゃんせ』はちょっと怖い感じで『天使の耳』とはちょっと作風が違う。『分離帯』もなかなかだった。
◆収録作品
「天使の耳」 ◎
「分離帯」○
「危険な若葉」○
「通りゃんせ」○
「捨てないで」△
「鏡の中で」△


ある閉ざされた雪の山荘である閉ざされた雪の山荘で
(1996/01)
東野 圭吾

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ある閉ざされた雪の山荘で ○
これは詳しく書けない。ミステリを紹介しているのだから当たり前だが、他の作品以上に書きづらい。
タイトルどおりに閉ざされた山荘の中で徐々に消えていく仲間たち。
進むにつれて浮かんでくる様々な憶測とともに引き込まれて、一気に読ませてくれる。
最後の結末まで息をつかせないプロットは見事の一言。

『魔球』 〇
『変身』 〇
『鳥人計画』 △
『昔僕が死んだ家』 ×
『どちらかが彼女を殺した』 △
『天空の蜂』 〇
『名探偵の掟』  △
『名探偵の呪縛』 △
『秘密』 △



  
タグ :東野圭吾


Posted by scrumhalf at 09:00Comments(1)Writer

2010年06月17日

サポーターズソング

松本山雅FCの2010年シーズン、選手紹介で使用されているASIAN2の「wanna be a super star」。

この歌のCD化を要望する署名活動が行われています。



専用のブログで呼びかけを行っています。
次回の山雅のホームゲーム、6/27に持参していただくか、郵送でも受け付けるそうです。
→署名用紙

ご協力のほど、よろしくお願いします。  


Posted by scrumhalf at 01:04Comments(0)松本山雅FC

2010年05月26日

お知らせ

これから山雅関係の記事は、WEBサプライヤーである「マツアズ」さんでUPします。
サポートしてくれることに感謝してマツアズでやることにしました。

ただ、データのインポート機能とかがないようなので、ナガブロさんも、サッカー以外のスポーツ内容の文章やエンターテイメントの話題を書きながらアーカイブとして、残しておきたいと思います。

新サイト「scrumhalfの山雅ブログ」
http://www.matsuaz.com/scrumhalf/

  


Posted by scrumhalf at 01:28Comments(0)その他

2010年05月20日

笑の大学

『笑の大学』
『笑の大学』 △
出演:稲垣吾郎 役所広司

演劇版を映画の前に見ているんですよね。
となると注目すべき点は「映画ならでは」の描き方をしているシーンがどれだけあるかということ。

パッケージの裏には「映像化不可能」という文字が入っていたのだが、不可能なのではなくて「映像化に向いていない」というほうが正しいように思う。
もともと三谷幸喜の演劇作品は、登場人物が少なく舞台も制限された空間でやるものが多い。
当然そうした作品を映画にするのだから、映画にしたことで良くなった点がないと映像化の意味がない。

振り返ってみて、なるほどこう描写するか、と思うシーンはいくつかあったが、それが面白さにつながっているかというとイマイチだった。
映画版で省略されたせりふなどもある。
はたして演劇作品をこえられたかというとかなり疑問。

この作品を見るなら演劇作品を見ていないひとのほうがいいと思う。  


Posted by scrumhalf at 23:51Comments(0)Movie

2010年05月07日

≪iphone アプリ≫Awesome Note

iphoneユーザーになって9ケ月になったかな。
徐々に使うアプリも固まってきて、はっきりオススメと言えるのも出来てきたので、少しずつでも紹介できればと思います。

と言いつつも、一番最初に紹介するのは最近入れたばかりの「Awesome Note(+Todo)」
Awesome Note (+Todo)

メモ+Todoソフトなのだが、これが結構使える。
Evernoteと同期可能。(しかもファイルを選択して!)
そして何より個人的に気にいっているのがカレンダー表示。



つまり未来の日時を指定して、それをカレンダー表示してしまえばそのまま予定表になってしまうのである。
予定のあったところにTodoをつけておいて、完了チェックをするついでに、感想や反省を書けばそのまま日記帳に早変わり。

結局のところ、ユーザーが使いやすいようにカスタマイズができる要素が多いので、それだけユーザーの好みになりやすいということである。
メモ帳アプリを探していたのだが、Todoアプリ、スケジュールアプリも一つで片付いてしまったのである。

450円という値段にちょっと二の足を踏みそうだったが、ハッキリ言ってこれならお得。
1000円以上するカスケジュールアプリも必要ないと思う。Googleカレンダーと同期したければ、無料の「Ccal」で十分。

まだまだいろいろな使い方がありそうなので、iphoneユーザーの人は、ぜひ導入して自分なりの使い方を探してみてください。  


Posted by scrumhalf at 22:17Comments(0)iphone アプリ

2010年03月24日

産みの苦しみ【観戦記】

「産みの苦しみ」:物を作り出したり、はじめて物事を始めるときの苦しみ。

今やっている方向性が間違っているとも、補強が間違っていたとも思わない。
評判どおりに木島にはポジティブな印象を持った。柿本も嫌なスペースに顔を出して、存在感をしめしていた。

ただ不運な形で先制されてしまったせいで、ゲームをコントロール出来ない。
後半に入り、風向きが完全に風下になった(前半は舞っていた)ソニー仙台は、守備第一の姿勢を示す。
したがってボールは持てているのだが、崩せないという展開になってしまった。
先制していればとは言わない。しかし、スコアレスで行けば徐々に押し込めたかもしれない状況だっただけに惜しまれる敗戦。

ただ課題は課題。鳥取戦でもバイタルエリアのあたりで、危ないシーンがあったが、ソニー戦の2失点目がまさい似た形。鳥取はパスで、仙台はシュートで崩したが、危ないと思うゾーンは一緒だった。
堅守を掲げるなら、ここがはっきりとした修正ポイントだろう。

開幕から連敗で、多少不安を持つ人もいるのかもしれない。しかしながら、開幕当初の昨年度上位チームとの対戦を特別意識せずにシーズンに臨んでいるとすれば、それはリーグ戦での戦いとして間違っていない気もする。
昨年までと違って11月までほぼ毎週ある試合。当然ピークの波もあり、あえて開幕当初に合わせなかったという見方もある。
確実に勝ち点を取りたい相手が続く4月中旬以降に上り調子になるのであれば、それはそれで歓迎すべきこと。

シーズン当初がなかなかあがらないので、山雅の通例であり、焦る必要もないだろう。
シュートも打てているのだから、今はあわてず騒がず、選手には大きなプレッシャーにならぬよう、

不運もあって、今は「産みの苦しみ」の時期。
これを乗り切れたときには、白星を重ねられそうな気がする。

第12回 日本フットボールリーグ 前期第2節
松本山雅FC 0-2 ソニー仙台FC
2010.3.21 at Alwin(5,496人)
  


Posted by scrumhalf at 01:53Comments(0)松本山雅FC

2010年03月15日

巡り合わせ

まあ、悪い内容といえばそうなのだが、巡り合わせを考えると仕方がないのかなとも思うわけで。

前半だけではあるが、映像を見ることができたのだが、相手が悪かったなという印象がある。
この一週間雪の影響で芝の上はもちろんのこと、グラウンドでもまともな練習ができなかった中に、一番Jへのモチベーションが高いだろう鳥取と対戦したのだから、動きに差があるのは当然ともいえた。

リーグ戦は、対戦の順番・天候などによって大きく動向が変化する。
例年通りの組み合わせの仕方をしていれば、緒戦の相手は鳥取でなかったであろうし、また違う結果、スコアでリーグをスタートした可能性もある。

確かに内容は悪かったとは思う。
ただその内容に改善の余地、考慮すべき要素がなかったかといえば、そうは思えない。
一週間後にはホームで試合ができる。そこでいい時の感覚を取り戻せばいい。
去年からのメンバーも多くいるので、観客動員で硬くなることもないだろう。

さあ、次節はホーム開幕戦。
また一つ新たなスタートだ。

松本山雅FC2010/03/14アルウィン グリーン・モンスター計画

第12回 日本フットボールリーグ 前期第1節
ガイナーレ鳥取 3-0 松本山雅FC
2010.3.14 at TORIGIN Bird Stadium  


Posted by scrumhalf at 01:08Comments(0)松本山雅FC

2010年02月12日

「消えた魔球」夏目房之介 【ブックレビュー01】



「Number」に連載されていた『スポーツ漫画学』という連載を収録した一冊。
スポ根マンガがいかに終焉していったか、という命題を評論するという形を取っているが、気楽に「こんなマンガあったんだぁ」くらいの感じで読み進められる一冊。

この作品を読むと、ある特定の競技で先駆的な作品には荒唐無稽なものが多いということがよくわかる。
今日たまたま、アメトークで「キャプテン翼」芸人をやっていたが、やはり先駆的な作品には今となってはかなり無理な設定が多い。
まあ、読んでいる当時はそうは思わないのだが…。

このブログはサッカーファンが多いと思うのでサッカーを例にとるが、「キャプテン翼」という作品と現在連載されているような作品では現実性に大きな違いがある。
キャプテン翼のあと「シュート!」という作品では、すでに現実性に乏しい技は消滅しているし、さらに現在の「ジャイアントキリング」を見ると、サッカーとしての関心事項がプレー以外にも広がっているなと感じる作品になっている。

こうした流れは野球にも通じていて、「巨人の星」→「ドカベン」→「タッチ」と続く、野球マンガのヒット作品を並べると、やはり荒唐無稽な作品から現実性を増した作品へ、さらに恋愛という野球以外の要素を取り込んだ作品へと変遷している。
余談だが、現実性に乏しい『魔球』といった手法ではなく『キャラクター』にアクセントを作った「ドカベン」は中間期においては絶妙の設定だったとあらためて感じる。

さらにもう一つ言えば時代背景はやはり反映されるものだな、ということ。
「消えた魔球」では冒頭から野球マンガの話が続くが、やはり野球という競技が国民的スポーツとして発展した背景が窺える。「あしたのジョー」や「サインはV」といった作品も、競技がメジャーになればおのずと現れてくる。
そう考えると「SLAM DUNK」ならびに「キャプテン翼」という作品が、例外的な作品だとわかる。
どちらかといえば、「マンガに影響されてスポーツが流行する」という形の二作品ではないかと思う。
もちろん競技として知ってはいても、やる習慣・見る習慣がないスポーツマンガはなかなか浸透しにくい。
その中でストーリーやキャラクター設定などで、多くの読者を惹きつけるのは至難の業に思う。

まあ、難しく書いてはみたが、本当に気楽に読める本である。
特に戦後間もない野球マンガの『魔球』は、スカイラブハリケーン以上に突っ込みどころ満載である。
手に入れば「消えた魔球」、ぜひ読んでみてほしい一冊である。

その他、レビューはこちらの本棚


  


Posted by scrumhalf at 01:26Comments(0)Book Review