二度目の戴冠
2007.9.9 松本山雅FC VS JAPANサッカーカレッジ
地震の影響で約1ヶ月半もの延期となった2007年の北信越リーグ最終節。
松本山雅FCはホーム最終戦でツエーゲン金沢を下し、首位で最終節へ。
このJSC戦に勝つのはもちろん引き分けでも優勝が決まる試合となった。
大一番とあってバスツアー2台、会社ツアーバス1台に自家用車組。合計で300人前後の山雅サポーターが訪れるほぼホームゲーム状態。やりなれない人工芝での試合だけがいつもと違った。
試合は完全なJSCペース。サイドを制し、完全に試合を制圧。
山雅はマイボールになっても前線に通らない。片山(現FC岐阜)のワントップもシーズンが進むにつれ研究され機能していなかった。
左サイドのからの折り返しをJSC選手が左足の先に当てるアクロバチックなシュートでJSC先制。そしてそのままハーフタイムへ。
はっきりいって前半の終わった段階ではまったく勝つ気がしなかった。
孤立する前線。そして効果的なJSCの攻撃。
あまりの展開に前半終わった段階では完全に覚悟していた。
後半もさして変わり映えのしない展開。
ところが選手交代から徐々に流れが変わる。
竹内優OUT、白尾秀人IN。
白尾が入って徐々に守備の面々が落ち着きだしたのか、スペースへ狙うロングボールが効果的になる。
そしてそれを意識しながらプレッシャーをかけることで徐々にペースを取り戻す。
しかし得点を奪えず徐々に時間が過ぎる。ところが不思議とハーフタイムに感じていた絶望感は消えていた。
そして後半40分。
ゴール前の混戦から白尾がJSCゴールをこじあける。1-1。
アウェー側の応援席から歓声があがる。
余韻が冷めやらぬまま、左サイドから折り返したボールをこれまた途中交代の尾林が冷静に流し込む。
采配ズバリ。
引き分けでも十分な山雅このまま無理はしない。
この後なぜか試合がおかしな方向へ。
自陣ペナルティエリアの攻防で、矢畑が引っ張ったと判定されイエロー。さらに異議申し立てで続けざまにイエローで退場。
実は私は試合が終わるまで知らなかった。
さらにそのPKをJSCが決めたあと、キックオフをボールを後ろに蹴り遅延行為でイエロー。すでに1枚もらっていた片山が退場。続けざまの退場で不穏な空気が流れる。
しかしながらすでにロスタイム。
やや長いと感じたロスタイムを終え、引き分けのままタイプアップ。
ここに松本山雅FCの二度目の優勝が決まった。
あきらかに白尾投入から流れが変わった。しかしながら、プレシーズンを通して、何度か片山と白尾の共存をテストしたこと、さらに白尾が本人が思う以上にスーパーサブに適していたことなど、いくつかの要因があった。
そしてそれをゴールという形に結びつけた白尾本人、試合2アシストの片山と役割をきちっっと果たせばおのずと結果がついてくる。
そんな試合だった。
第33回 北信越フットボールリーグ1部 第14節
JAPANサッカーカレッジ 2-2 松本山雅FC
2007.9.9 at Japan Soccer College Ground