【YAMAGA PLAY BACK 12】

scrumhalf

2009年09月17日 16:52


粘りのPK勝利
2006.9.17 松本山雅FC VS 同志社大学


120分の激闘。接戦の好ゲーム…と言いたいところだが、実際は緊迫した試合を審判の判定で荒れた試合にしてしまったというの感じ。激闘ではなく死闘になってしまった。

流れは守備から作る。
そんな言葉を使いたくなる前半戦。
最初10分のポゼッションは同志社。GKのフィードのプレッシャーをかけチャンスを作ったり、サイドに起点をつくり流れを呼び込む。
しかしながら得点にならないと徐々に山雅ペースに。奈良、白尾を中心にチャンスをつくり、ようやく石堂の先制ゴール…と思いきや、プッシングの判定。
そうしてチャンスを活かせないうちに同志社カウンター一閃。0−1。ギリギリのところで耐えてきた守備で流れを呼び込む。前半終了。

後半開始5分。奈良のシュートのこぼれだまを白尾が押し込み同点…と思いきや今度はオフサイド。
実はオフサイドのように見えたので副審が旗をあげる瞬間を見ていた。仕方しなし。とも思ったのだが動画で見るとかなりかなり微妙。戻りきっているようにも見える。
そもそも競り合いの中だったので、同志社の選手の足にあたっているようにも見える。

2度の取り消しでホームの会場は騒然。ゴール裏は怒号。
しかし怒りをプレーで見返した奈良、白尾はさすがの一言。
オフサイドにならないタイミングのスルーパスに、相手の取れない位置へのトラップで勝負あり。白尾ゴールで1−1。

ホームの会場が盛り上がり、攻勢をかける山雅。
ここに思わぬ落とし穴。土橋一発レッド。
プレー自体は「フィフティーのボール」(by倉敷保雄)に競り合いに行って交錯。若干遅れた土橋。これが一発レッド。紙の色にのけぞる土橋。そういえば金沢戦のときも紙の色を見てびっくりしていたっけ。不運の男。そして荒れ試合決定。

石堂OUT、深江弟IN。
白尾をワントップにしてロングボールでこの状況を打開しようとする。高さもなくなったので、セットプレーもピンチになる。耐える時間が続く。ここで思わぬ展開。
同志社11番、イエローで退場。途中出場の11番、わずか2分で黄色2枚。
んな、アホなである。
突然の出来事で喜んだものの、メインスタンドも突然のプレゼントに反応が鈍かった。つまりそれほどひどいプレーではなかったわけだ。
あとは10人対10人での試合運びの探り合い。体力に勝る同志社有利の展開のまま、90分終了。延長戦へ。

延長後半2分。セットプレーで同志社追加点。ファーサイドに走りこむ選手に合わせる綺麗なゴール。三本振り切られる。
体力的にきつい山雅にとっては痛い1点と思ったが、その5分後、李のアーリークロスを深江が落とし小澤のシュート。2−2。

あとはしっかりつなぐ同志社にクリアが多くなる山雅。そのボールに競りたい白尾、奈良の足が止まり攻めてが少なくなる。守備陣はセットプレーと相手の攻撃を耐え、2−2のまま終了。PK戦へ。同志社先攻。

同志社成功のあと、山雅一人目白尾が失敗………………………………………
ところが審判がGKが早く(前に?)動いたとしてやり直し。同じコースに蹴り込みラッキーの山雅。

というかPK戦まで荒らすなよ!

結局4本目に外した同志社が5人目もセーブされ山雅PK勝ち。札幌への切符を手に入れた。

それにしてもPK戦のゴール裏はすごかった。メインにいたホームのサポーターのみならず、バックスタンドに陣取った同志社学生隊も含め、500人前後の人がPK戦を注目。
これほどの人数が勝敗にこだわって見守るというのは、Jリーグチームのある地域以外では異例ではないか。
歓喜と怒声と涙が混じったゴール裏。ちょっと異様だが、でも熱い光景だ。

このサポーターを気持ちを持ち、札幌に向かった山雅イレブン。2回戦は新日鐵大分に敗れたものの、この日から天皇杯は松本山雅FCにとって相性のいい大会になった。


第86回 天皇杯全日本サッカー選手権大会1回戦
松本山雅FC 2-2 (PK4-3) 同志社大学
2009.9.17 at Alwin

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