スーパーカブ登場
2004.10.31 山雅SC VS PFU
県リーグ降格の危機に直面した山雅SCは、残り試合が少ない中、選手補強を行った。
元Jリーガーが加入するという噂だったが、その名を正式に聞いていささか驚いた記憶がある。
元JリーガーといってもJ2で出場機会がなかったような選手を想像していたのだ。
鏑木享。元FC東京、アルビレックス新潟。
スーパーカブの愛称で親しまれたFWだ。
残り数試合という状況で加入した鏑木。
元Jリーガーということもあり、かなり注目を集めた。
しかしFWというポジションということで仕方ないが、この補強はすぐに効果がでなかった。
そのFWに効果的にパスが出なければ怖さは少ない。
戻ってボールをもらえばゴールまでの距離が遠い。
攻撃はシーズン当初に比べ、格段よくなったが得点という形につながらなかった。
実際に効果があった補強はもう一人の元Jリーガーだった。
なぜか名を伏す人が多いので、ここでもA選手としておこう。
DFの彼は就職が決まっており、この数試合でサッカーを中心とした生活を終わりになる。
そんな思いをぶつけたわけではないだろうか、彼の入ったディフェンスラインは緊張感に満ち溢れていた。
激しく指示を飛ばす姿はいままでの山雅にはなく、守備の格を得た山雅SCはリーグ最終戦を無失点で乗り切った。
なんとか6位で乗り切った山雅SC。残留を果たしオフシーズンに大きく動く。
年明けに辛島啓珠監督の就任を発表。選手を大幅に入れ替え2005年にシーズンに挑んだ。
なお、この年発生した新潟県中越地震の影響を考慮し、下位2チームだったPFU、ならびにFCビルボードが救済措置により、翌年も北信越2部リーグで戦うことになった。
10チームになるため、2003年シーズンと同じく1回戦総当りのあと、順位決定リーグを行うこととなった。
上位5チーム、下位5チームに分かれて行う順位決定リーグ。
この上位5チームに入るため、再び綱渡りのような戦いが繰り広げられる。
第30回 北信越フットボールリーグ2部 第14節
山雅SC 1-0 PFU
2004.10.31 at Alwin Sub Ground