産みの苦しみ【観戦記】
「産みの苦しみ」:物を作り出したり、はじめて物事を始めるときの苦しみ。
今やっている方向性が間違っているとも、補強が間違っていたとも思わない。
評判どおりに木島にはポジティブな印象を持った。柿本も嫌なスペースに顔を出して、存在感をしめしていた。
ただ不運な形で先制されてしまったせいで、ゲームをコントロール出来ない。
後半に入り、風向きが完全に風下になった(前半は舞っていた)ソニー仙台は、守備第一の姿勢を示す。
したがってボールは持てているのだが、崩せないという展開になってしまった。
先制していればとは言わない。しかし、スコアレスで行けば徐々に押し込めたかもしれない状況だっただけに惜しまれる敗戦。
ただ課題は課題。鳥取戦でもバイタルエリアのあたりで、危ないシーンがあったが、ソニー戦の2失点目がまさい似た形。鳥取はパスで、仙台はシュートで崩したが、危ないと思うゾーンは一緒だった。
堅守を掲げるなら、ここがはっきりとした修正ポイントだろう。
開幕から連敗で、多少不安を持つ人もいるのかもしれない。しかしながら、開幕当初の昨年度上位チームとの対戦を特別意識せずにシーズンに臨んでいるとすれば、それはリーグ戦での戦いとして間違っていない気もする。
昨年までと違って11月までほぼ毎週ある試合。当然ピークの波もあり、あえて開幕当初に合わせなかったという見方もある。
確実に勝ち点を取りたい相手が続く4月中旬以降に上り調子になるのであれば、それはそれで歓迎すべきこと。
シーズン当初がなかなかあがらないので、山雅の通例であり、焦る必要もないだろう。
シュートも打てているのだから、今はあわてず騒がず、選手には大きなプレッシャーにならぬよう、
不運もあって、今は「産みの苦しみ」の時期。
これを乗り切れたときには、白星を重ねられそうな気がする。
第12回 日本フットボールリーグ 前期第2節
松本山雅FC 0-2 ソニー仙台FC
2010.3.21 at Alwin(5,496人)
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